あおり運転にご注意ください

●あおり運転とは

 近年、あおり運転がテレビ等のニュースで話題になることが増えております。こうした社会的な注目が背景となり2020年に道路交通法の一部が改正され、他の車両の通行を妨害する目的で一定の違反行為を行う「妨害運転罪」が創設されました。違反点数は25点で、高速道路上で相手車両を停止させるなどの「著しい交通の危険を生じさせた場合」は35点と非常に重い処分が科せられます。どちらの場合でも免許取り消しとなり、違反点数25点なら2年、35点の場合は3年の欠落期間があります。しかし、法改正後も度々ニュースで報じられるなどあおり運転がなくなったとはいえない状況です。

 

●妨害運転(あおり運転)の対象10項目

①前方の車に接近しプレッシャーをかける(車間距離不保持)

②急な進路変更や蛇行運転をする(進路変更禁止違反)

③無理な追い越し(追い越し違反・安全義務違反)

④不要な急ブレーキを踏む(急ブレーキ禁止違反)

⑤反対車線からの逆走行為(通行区分違反)

⑥故意に継続的にハイビームを当てる(減光等義務違反)

⑦不要に何度もクラクションを鳴らす(警報機使用制限違反)

⑧急な加減速や幅寄せ(安全運転義務違反)

⑨高速道路での低速走行(最低速度違反)

⑩高速道路で駐停車をする(高速乗車国道等駐停車違反)

 

●あおり運転の対処法

 あおり運転の被害にあうと恐怖や怒りを感じることがあります。しかし、あおり運転に対して報復行動に出てしまうと自分自身も加害者になってしまう可能性があるため、冷静に対処する必要があります。あおり運転などの妨害行為は加害者が被害者に「進行の邪魔をされた」「急な割込み・追い越しをされた」など「~された」と感じたことがきっかけになることが多いようです。それ以外にも口論や不快なジェスチャーなど、被害者から敵意を向けられたことがきっかけになったケースや、被害者の信号無視への制裁の意図をもって行われたケースなどもあります。些細なきっかけであおり運転の被害を受ける可能性があるため、なるべくきっかけを作らないような安全運転を心がけてください。

 

【あおり運転を受けないようにするために】

・前の車との車間距離を十分にとる

・後続車が急いでいれば道を譲る

・急ブレーキ・急停車をしない

・無理な割込み車線変更をしない

・車からゴミをポイ捨てしない

・ドライブレコーダーの設置

 

 しかし、残念ながらどれだけ対策をしていてもあおり運転の被害を受ける可能性はあります。その際には落ち着いて冷静に対処してください。危険を感じた場合は安全な場所に避難し、警察に通報してください。

 

【あおり運転の被害をうけたとき】

・高速道路上でなければ一時停止して相手が過ぎ去るのを待つ

高速道路上で車線上や路側帯に停車すると、後続車に追突され重大な事故になる可能性があります。高速道路であおり運転を受けた場合はSAやPAなどの休憩施設等に避難してください。

・鍵や窓は絶対に開けない

ドアの鍵や窓があいていると、窓から殴られたり、車の外に引きずり出される危険があります。

・警察に通報する

通報後は暴言や車を叩くなどの攻撃をされても、反撃せずに一部始終をドライブレコーダー等で録画しておくとその後の捜査で被害の証拠とすることができます。

 

 

※あおり運転の対策や妨害運転罪についての詳しい情報は警視庁HPなどをご確認ください。